天邪鬼とウリ姫
「ウリ姫や、天邪鬼は来なかったかい?」
おじいさんが尋ねると
「誰もこねえよ。土産を持ってるだろ?早くよこせ」
ウリ姫はそう答えるとおばあさんからイモをひったくりました。
そしてイモをくわえながらはた織りをはじめました。
「ガタガッタン。バタンバタン」
いつもの歌うようなはた織りの音ではありません。
おじいさんとおばあさんはびっくりして目を見開きました。
次の日。
おじいさんは畑へ出て草むしりをしていました。
すると小鳥が歌を歌いながら飛んできました。
耳をすまして聞いてみると小鳥は
「ウリ姫のはたに天邪鬼がのったよ。のったよ」
と、歌っているではありませんか。
おじいさんは
「どうもウリ姫の様子が変だと思ったら、天邪鬼がウリ姫にのりうつっていたのか!」
おじいさんは急いで家に帰りました。
家ではウリ姫が相変わらず
「ガタガッタン。バタンバタン」
「ガタガッタン。バタンバタン」
と、耳が痛くなるような音を出しながらはた織りをしていました。
「天邪鬼め!ウリ姫にとりつくなんて!こらしめてやる!!!」
おじいさんはそう言うと、鎌を振り上げてウリ姫に飛び掛りました。
驚いたウリ姫は逃げようとして、はた織りの機械に足をひっかけ
スッテーン
と、転んでしまいました。
その拍子に、ウリ姫の体のしたから黒い大きな鳥が飛び出してきたのです。
「グアッグアッ」
その鳥はそのまま家の外へ逃げていきました。
そして、ウリ姫が気がついて起き上がるといつものウリ姫に戻っていました。
村にはいつもの歌うようなはた織りの音が響きだしたのでした。
「かったん。こっとん。」
「かったん。こっとん。」
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