ぶんぶく茶がま
おしょうさんは、みごとな茶がまでさっそくお茶をたてようかと思っていると
茶がまが歌いだしました。
「ぶんぶんぶくぶく、ぶんぶくぶん」
すると、まだ水も入れていないし火にもかけていないのに、お湯が沸き始めました。
「おやまあ。不思議な茶がまだ」
おしょうさんは、そのお湯でお茶を立ててみると、それはそれはとっても美味しかったのでした。
あまりに美味しかったので、おしょうさんはおかわりをたくさんしましたが
なぜか、茶がまのお湯が減ることはありません。
「なんて不思議な茶がまなんだ。これに”ぶんぶく茶がま”と名づけて、寺の宝にしよう。」
ニコニコしながら棚に飾りました。
それからおしょうさんは外に用事ができたので、こぞうさんにお留守番を頼んで出かけていきました。
るすばんのこぞうさんは、棚に飾ってある茶がまをみつけると
「洗って、お湯を沸かしましょう」
ゴシゴシ ゴシゴシ
こぞうさんがタワシで茶がまをゴシゴシこすると、どこからか声が聞こえてきます。
「こぞうさん、痛い、痛いですよ!」
その声にびっくりした、こぞうさん
「あれれ?誰もいないのになぁ。気のせいかな…。 さあ、キレイになったから茶がまを囲炉裏にかけましょう」
パチパチ、パチパチパチ
真っ赤な囲炉裏の火の上に茶がまを乗せると
「アチチチチッ!熱い!熱ーーぃ!」
茶がまから声が聞こえたかと思うと、茶がまに足が出てしっぽが出て、囲炉裏から飛び出し逃げていきました。
こぞうさんは、吃驚!
あまりに驚いたので腰を抜かして動けなくなってしまいました。
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