童話ナビ
リストに戻る     <前へ   次へ>

せむしのこうま

ある日、二人のお兄さんが馬小屋にいる綺麗な子馬を見つけて吃驚!

そして、ある悪知恵を思いつきました。

「このきれいな子馬を街へ連れて行けば、きっととても高い値段で売れて大儲けが出来るぞ。
イワンには内緒で売るが、なあにあいつは馬鹿だから怒ったて怖くないね」

お兄さんたちは、夜更けにそっと綺麗な子馬二頭を馬小屋から連れ出しました。


次の日、イワンがいつものように世話をしに馬小屋へ行ってみると、綺麗な子馬二頭がいません。

「大変だ!子馬がいないぞ」

そういうと、茶色いせむしのこうまが

「あなたのお兄さんたちが、街へ売りに行ってしまいました。さあ、私の背中にお乗りなさい。お兄さんたちに追いついてみせましょう」

イワンがせむしのこうまに乗ると、勢いよく走り出しました。

それはそれはとても速く、矢のような速さで森を抜け、山を越え、あっという間にお兄さんたちにおいつきました。

「お兄さん!どうして馬を街へ連れて行っちゃうの?」

お兄さんたちは悪びれる様子もなく

「やあ、イワン。ごめんごめん。お父さんが病気だからこの綺麗な子馬を売って、美味しいものを食べさせてあげようと思ってね」

病気なんて話は全くの嘘でしたが、イワンは信じてしまいました。

「え?父さんは病気なの?知らなかったよ」

結局、お兄さんの口車に乗せられたイワンも一緒に街へいくことになりました。


街まではまだ遠く距離があったため、その晩は野宿をしました。

お兄さんたちがいびきをかいて眠りに落ちた頃、空に何か美しく光り輝くものが通り過ぎていったのをイワンは目撃しました。

するとイワンの近くに、世にも美しい真っ赤な火の鳥の羽が落ちてきました。

その羽を拾おうとすると、せむしのこうまが慌てて

「その羽を拾うのはおよしなさい、きっと災難にあいますから」

そう、言われたのですが、イワンはこっそりズボンのポケットに仕舞いこんでしまいました。